21時16分になつ号が迎えに来る。当初の予定は地獄谷の桶側滝を見に行く予定やったんやけど、10月の連休にイブキーに行くんやったら、別のところにしよっ!てな感じで行先を変更する。先週、備後川の平谷に行ったんやけど、この流域の雰囲気がとても気に入ったんで、今週はナル谷に決める。目指すは下北山村のスポーツ公園。堺市から2時間半くらいで到着すると、摺子谷・左俣へ行く予定の小山伏、Taq、中野さん達が、すでに宴会を楽しんでいて、我々も加わってさらに盛り上がっていくのであった (^_^;)
【タイトル】スパークル!
【メンバー】なつ、キンゴ
【日程】 2005年9月10日夜発〜11日
【天気】 曇りのち雨
【場所】 台高 備後川・ナル谷
【地図】 高代山(二万五千分の一)
朝、誰かさんに起こされて、周りを見まわすと皆起きている。いつもの光景かなぁ〜。
でも、約一名はと目をやると、げげっ!普通に起きとる、信じられへん (゚o゚)
なつ号に乗り込むと私はすぐに眠ってしまったような・・・・・(^_^;)
「キンゴさん、起きてください」 なっちゃんの声に眼を覚まして、辺りを見ると林道の途中。なんでも、道がデコボコでこれ以上なつ号では進めないらしい。ほな、ここから歩いて行こかな。仕度を整えて8:13出発。暦の上では秋だと言うのに、まだセミの声が聞えて来る。 金鳥の夏金コンビやねぇ〜〜 (^_^;) ん? 誰が蚊取り線香やねん!
備後川の左岸につけられた林道をてくてく進み、先週来た平谷の出合いを見てさらに進と、対岸に大滝が現れる。おおっ、凄い!80mはありそうや。8:45
大滝正面のガレ場を下って備後川に降り立つが、流れが速くて渡渉困難。さてと、体重の軽いなっちゃんは流され易いやろうからロープを身に付けて渡渉する。なっちゃんが流されて坂本ダムにぷかぷか浮いてても、釣り屋さんが釣り上げてくれるやろうから別に構わんのやけど、そうなると一人ではこの谷には入れなくなるので、仕方ないかな (~_~;)
そやけど、本気で踏ん張らんとほんまに流されるわ (^_^;) 8:56
大滝の下部は末広がりになって、流れの速い本流に落ちる様は本当にお見事!
見上げると、両岸とも壁が立っていて、どないしたもんかな。とりあえず大滝のすぐ左横の壁に取り付いて巻きにかかる。始めのうちは立木を頼りにモンキークライムなんやけど、途中で潅木がなくなっちゃう。おいおいどないすんねん (--;) 今更戻られへんぞぉ〜〜。
しばしの間、躊躇するが、覚悟を決めて立ち込んで登るが、あぁ〜怖ぁ〜〜 (^_^;)
緊張の夏金コンビやねぇ〜〜 (^_^;) なんやかんやで、見事落口のすぐ下に出る。
11:10 ここの巻きに2時間もかかってしまった (^_^;) 落口近くの巻きで、ロープを伸ばすなっちゃんに、ロープ終了の合図の呼子を鳴らすが、中々登って来いコールの呼子が帰ってこないので、なんでかなぁ〜って思ってたんやけど、落口を目の前にしてロープが終わったんで、シュリンゲをせっせと繋いで落口一番乗りを狙ったらしいんやけど、それでもシュリンゲが足りず、諦めたらしい。かっかっか! 正義は勝ぅ〜〜 (^○^)
滝上は開けていて、すぐ目の前に綺麗な末広がりの20mが広い釜に落ちている。ええ感じやなぁ〜 (^^) ここは右から簡単に巻いて、すぐ上の3mの上に降りる。すぐ先の広い釜の向こうに、綺麗なねじれ斜20m。ここも中々イイ感じ。もちろん直登。左から取り付いて落口下に出るが、水線通しに拘るのなら左岸に渡らなければ無理みたいで、どうしようかな? 目の前の爆流は、触れた途端に下まで持って行かれそうな雰囲気。後から登ってきたなっちゃんが、潜りましょうってニコニコしている。壁と爆流の間に僅かな隙間があるけど、ほふく前進でもせんと無理そう・・・・・・・でも、なんか面白そうやな。ザックを背負ったままでは弾き飛ばされるので、空身になって長いシュリンゲを身に付けて突入ぅ〜〜〜〜〜〜! ひぇ〜〜〜〜全身びしょ濡れやん。もう最高 (^○^) シュリンゲでザックを手繰り寄せようとすると、爆流の向こうでなっちゃんがジタバタしながら何やら喚いている。何でもザックを二つ抱えて潜ろうとあがいてたみたい (--;) 「無理ですぅ〜〜」・・・・・・・・当たり前じゃ! 爆流を潜ってきたなっちゃんの、いつもはニコちゃんマークのような瞳が、少女マンガのようにウルウルしている。きっと喜んでるんやろなぁ〜〜 (^_^;)
滝上は穏やかな感じで、左にルンゼを1本見て釜と斜3mを過ぎると、釜、1m、釜、3m、釜、4mと、綺麗に連なる3連爆に歓声をあげる。12:00 次の1mを過ぎると河原となり、右に石垣と道が出てきて二俣を左に進み、右から3mを架けるルンゼを見送って小滝を二つばかし越えて行くと、出ました〜 綺麗な斜30m! 12:45
ここは水流のすぐ左を簡単に直登して抜けるが、上部のナメ状が心地良い (^^) 「ここまででも充分に満足やねぇ〜」って言うと、「ゴルジュがまだですよぉ〜」って、いつの間にやらニコちゃんからウッキィ〜になっちゃんは変身していた (~_~;)
滝上のすぐ先で谷は右に折れて両岸が立つ。今までとは全然変わって周りが薄暗くなるけど、我々二人は明るいまんま (^_^;) BAKUさんのおでこも加わると、天然パルックトリオやん (^^ゞ 釜に浸かって滝を超えて、CS5mの左を登ると釜に大きな倒木の突き刺さった5m。うぅ〜ん、どないしょう。倒木に長いシュリンゲを廻して登ろうかなって考えたけど、なんか滑りそうやし・・・・・・・ん?左の壁に細いバンドがあるがな。ここやな。なっちゃんに「行く?」って聞くと「えぇ〜行っていいんですか〜」てな返事。やっぱり勿体無いかなって考えて「いや、やっぱり俺が行こか・・・・・・」・・・・・・・・・・ん?もう取り付いとるやんけぇ〜〜〜〜〜〜〜。しかし、ここは結構厳しいところ。「キンゴさぁ〜ん、ショルダ〜」肩を貸すが、それでも中々這い上がれないみたい。すっと私の肩に乗せていた足が離れたので見上げるが、まだ難儀している。ちなみに、たこやきさんなら何の躊躇いも無く私の頭を踏んづけて行ったであろう (^_^;) ポキっと折れそうな立ち木にランニングをとって、そこからも苦労しながら、やっとこさバンドに這い上がって先に進んでクリアー (^^ゞ 後に続くが、結構厳しくてアドレナリンが湧き上がってくるのを感じながら這い上がる。身体中がシュウシュウ音を鳴らしているような感じで、もしかしたらスーパーサイヤ人になってたかも (^_^;) 13:35
「面白いなぁ〜(^_^;)」「最高に面白いですぅ〜(^○^)」谷と風と我々が融け込む瞬間。これぞコラボレーション!
すぐ先の深い釜と6mを左から巻き超えると、釜と3m。なっちゃんが左からへつって行って、滝の手前で自分の肩の位置くらいまで足を上げて乗り越そうともがいている。あんなこと私に出来るやろかって見ていると、何とかクリアーしたみたい。その姿が結構格好良く見えたので私も真似しようと後に続くが・・・・あれ!? 水中に足場があって、すっと登れてしまった (^_^;) なっちゃんは苦笑い。 ここを過ぎると少し開けて左から5mが落ちる。14:30 左から巻くが壁を廻り込めなくて、どんどん上に追い上げられる。壁、登る、壁、登る、壁、滑る (^^ゞ ほんまにえらい高巻きやなぁ〜 (--;) 途中で右に抜けれる場所を見つけて下降して、斜爆の上に降り立つ。15:20 この先の二俣の左俣に降りたと思ったので谷中を下り懸垂で一発降りて、再度懸垂で降りようとロープをセットして下に放り投げて、いざ下降ってな瞬間に、なっちゃんが「あれ? ここさっき来た所ですよぉ〜」 「・・・・???」おりょ? ほんまや (^^ゞ 超ミステイクやね (^^ゞ 目の前の斜爆を直登して少し進むと二俣。 15:56
穏やかな感じなんで、もう何も無いかなぁ〜って右俣を進むと斜5m×2。まだまだ斜爆が現われて。左から枝谷が合わさるところのナメ床は中々イイ感じです。16:13
この先も、綺麗なワイド6m、斜爆と連なって見所は続き、小屋跡を見る頃には雨も本降りとなる。鹿除けのフェンスが谷を塞いでいて、ここにも御伽の国と現実とのはざ間のドアがあるみたい。ドアのノブを廻して潜ると谷は林道工事の影響で荒れている。またまた現われたフェンスを廻りこんで林道に出る。 16:37 あとは長い林道を下るだけ。
ナル谷林道を延々と下る。「キンゴさぁ〜ん、林道歩きに飽きましたぁ〜」「・・・・楽な下山やと思ったらええねん。」「キンゴさぁ〜ん、やめられないですぅ〜」「そやなぁ〜、ええ谷やったもんなぁ〜」「えっ!このジャガリコですよぉ〜」「・・・・・はぁ!?」「キンゴさぁ〜ん・・・」「うっさい!喋んな!」てな感じで、なんやかんや言いながら林道を進む (^_^;) 備後川沿いの林道に出たのが17:37 帰りに再びナル谷の出合いの大滝の前を通るんやけど、めちゃくちゃ水量が増えていた (^_^;) なつ号に辿りついたのが 18:23 辺りは真っ暗やん (^_^;) 小山伏さん達と、きなり湯で待ち合わせの予定やけど、もう待ってへんやろなぁ〜って考えながら着替えていると、こんな時間に一台の車が登ってくる。車が通れるように荷物を林道の端っこに除けてると、その車は私の前で停まった。 やべ、攫われるぞっと思ったら、中から出てきたのは小山伏さんとTaqさんと中野さんやった。心配して捜しに来てくれたらしい。この瞬間の気持ちを表現する言葉が浮かばないんやけど、ほんまに嬉しかった。頬を伝う涙を隠してペロっと舌を出すってかぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (^_-)
離れた場所で着替えをしていたなっちゃんも戻ってきて、捜索隊となんやかんや言いながら、お互いに今日は楽しい一日やったようです (^^) 捜索隊とさよならしたあと、我々はきなり湯で心身を癒してから帰路につくが、「腹減ったぁ〜〜」「お腹が空いたぁ〜」「かつらぎやでぇ〜〜」「行け行けぇ〜」閉店前のかつらぎに乱入して、もうご飯がないけどええかな?って聞くマスターに「飯、炊けぇ〜」「炊け、炊けぇ〜〜〜」って、我侭な近所の夏金コンビであった (^_^;)
ナル谷は素晴らしい谷でした。日帰りでこれだけ堪能出来るなんて、そうそうないような気がします。お気に入りの谷がまたひとつ増えました (^^) この秋の収穫第一弾は、この谷に出会えた事と、良きパートナーがまた一人増えたことかな (^_-)
−おまけ−
キンゴ苑から引用しました。
【良きパートナー】
@ 信頼できる相手
A 報告のネタ (^_-)
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