昨年の4月、清五郎の帰りにここの出合いを見て一目惚れ!もっと早くに行きたかったんやけど・・・・・・・(;_;)
念願が叶うまで、丸一年かかったわ (^^ゞ
【タイトル】我が良き友よ
【メンバー】小山伏、川烏、キンゴ
【日程】 2003年4月27日
【天気】 快晴
【場所】 台高 古川・岩屋谷
【地図】 河合(二万五千分の一)
♪フェル〜ト 鳴ら〜し〜てぇ 奴がぁ来るゥ〜 腰〜に カラ〜ビ〜ナ ぶらぁさぁ〜げてぇ〜 ♪
小山伏さんと2人で行く予定のはずが、金曜の夜に「次の日曜は何処に行くねぇ〜ん!」と、お友達の川烏(カワガラス)さんから電話がかかる。
「古川の岩屋谷やでぇ〜!」と答えると、「ワシも混ぜてくれぇ〜」との事。いやはや、強力な助っ人が現われたものやなぁ (~_~;)
私と小山伏さんを乗せたキンゴ号は、20:30頃王寺を出発して、川烏さんと待ち合わせの出合に向かう。0時前には到着出来たかな? 先に来てテントを張っていた川烏さんが、「えらい、早いがな」とびっくり。小山伏さんと川烏さんは初対面なので、紹介しなければ・・・・。
「私のお友達の川烏さんです」・・・「私の相棒 兼 師匠でもある小山伏さんです」・・・「そして! 私めが、今回の主役のキ・ン・ゴです」・・・。
「何ぃ〜!!」 「誰が主役やねぇ〜ん!」 「いつからそんなに偉くなってぇ〜ん!」「10年早いワイ!」 「たまには、ええやんけぇ〜!」ワイワイ ガヤガヤ 宴会の、はじまりはじまりぃ〜 (^^ゞ
次の朝、6:30に目を覚ますと、川烏さんはテントの外に出ていた。
少し寒いのを我慢しながら、不動橋の上から一年振りに見る不動滝を眺めていると、小山伏さんも起きてきた。我侭な奴らの朝は遅いかなって思ってたけど今日は少し何かが違う。しかし、ここの出合は見飽きない。右から40mの不動滝が落ちて、真中には、裏に滝を隠す広く聳え立つ壁、左にはナメ滝。この広い、天然のワイドスクリーンの中で、水流だけが時を刻むかのよう。
[遡行開始] 8:15
橋の袂、右岸から入谷して斜爆15mの上に立つ。けっこうガレている。昔はスッキリしていたと川烏さんが言う。僅か10数年で谷が荒れてしまうのなら、もう何も残せないなぁ (ーー;) 谷はすぐに右に折れてナメ2段25m
ここが橋の上から見た壁の裏側の隠れ滝や。ほんまに変った地形やなぁ。
上部はちょっと厳しそうなので、途中から左に逃げて落ち口に立つ。ここが不動滝の落ち口でもある。うぅ〜ん、素晴らしい眺めや。
咲き始めのシャクナゲを見ながら堰堤4つを越えて、ナメL2m、5mを過ぎると左から大きな枝谷が入って、右の本流には3連爆(ここからは下部15mしか見えない)左にはスダレ状の10m。このスダレ状の滝の右側を登るんやけど、落ち口あたりの2mのトラバースが、とーっても嫌らしい。私ならザイルを出すが、川烏さんはフリーで抜け、上からシュリンゲを繋いで投げてくれた。それでも怖い (~_~;) 微妙なバランスがいるところ。 9:30
そこから、さらに登り壁伝いに右に進んで6mの上に立つ。目の前には10m、そしてその奥の開けたところには、ドォ〜ンと陽光を浴びて光り輝く大滝が見える。うわぁ〜 すっごぉ〜い! 早よあの下に行こぉ〜 )^o^(
左岸に渡って10mを巻き、銚子滝の下に出る。 10:10
はるか頭上から飛沫をあげて落ちてくる、この素晴らしい70mの滝の下でしばし休憩。ええ天気やなぁ (~o~)
右も左も壁が立ちはだかるが左から壁を廻り込んで巻く。巻いている途中で、壁の下を細いバンドが滝のほうに続いているので、好奇心旺盛なキンゴは滝を覗きに行く。わぉ〜!そこは大滝の少し上部で、水流が目の前を落ちる。絶景かな。「めっちゃ ええでぇ〜」と伝えると 「そっちから登れるんかぁ〜」やと。「いやぁ〜 全然無理ぃ〜」と返すと、皆踵を返して巻きにかかる。
ふん! 付き合いの悪いやっちゃ。70mの巻きはけっこうきつくて、寄り道などとんでもないらしい (^^ゞ 落ち口は、両岸に壁が屏風のように聳え立ち、落ち口の上の10m滝の上に降り立つ。 11:00
ゴルジュの中に5mをかけ、その向こうには30mの大滝が飛沫をあげている。ここも中々素晴らしい。右には凄いルンゼが入っている。11:20ルンゼの手前の樹林帯から巻きにかかるが、行く手を壁が塞ぎ、川烏さんは右に進んで壁の弱点を縫って攀じ登り、私は左に進んでバンドを拾ってルンゼに飛び出す。小山伏さんは私のルートに付き合ってくれるみたい。(^.^)
ふぅ〜 結局ここを登らなあかんのやなぁ〜 (ーー;)
見上げると、けっこう上まで続いている。下部は簡単そうやけど、上部は見えない。まぁ なんとかなるやろ (^^ゞ
いざ、取り付いてみるとやっぱり嫌らしかった。壁が切れないので登るしかない。「キンゴォ〜 ザイル出せよぉ〜」「りょぉ〜かぁ〜い」でも、安定した場所がない。「キンゴォ〜 シュリンゲ出せよぉ〜」「りょぉ〜かぁ〜い」やっぱり安定した場所が無い (^^ゞ グングン登ると、右上に川烏さんが現われる。下を覗くと凄い高度感! こんなとこ登ってきたんやなぁ〜。
「小山伏さぁ〜ん 凄いでぇ〜!」「見るなぁ〜!」 「高度感 抜群やでぇ〜!」「怖いから見るなぁ〜」 いつもの、おとぼけコンビのやりとりが谷中に響く (^^ゞ 結局、ルンゼを最後まで詰め上がり、左の樹林帯から斜爆の上に降り立つ。 12:45
怖い巻きやったなぁ〜 あぁ 面白ぉ〜 (~_~;)
谷が右に折れるところに綺麗な8mが懸かる。ここで昼食。
天気も最高!気分も最高! 幸せやなぁ〜 (^.^)
8mの右のリッジを川烏さんがフリーで登り、上からザイルを出してくれる。1ヶ所嫌らしいところがある。滝上は左から2段7mを懸ける枝谷が入って小滝の懸かるナメ床を進むと、右に折れるところに斜4m。ここから谷はくねくね曲がり、おだやかな雰囲気。今までの物凄さがまるで嘘のよう。右に植林小屋跡が出てきたところで遡行終了。三又の木がいっぱい。
左岸の植林帯の斜面を登るとすぐに杣道に飛び出す。 14:18
杣道を辿って、途中からはガレの中を、よく滑る石段を下って出合に戻る。
出合到着。 15:08
もう、大満足! 一目惚れの君は、素晴らしい時間を僕等に与えてくれた。
僕等3人が立つ橋の上を風がそよぎ、良き友と時を忘れて遡行したいもんやなぁ・・・・と、ポツリつぶやいた言葉を風に乗せて帰路につく。
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