【南紀】滝本谷・本谷
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記 キンゴ

2004年1月11日〜12日

三ッ俣谷遡行を終えて実家に直行する。皆でてっちりを突っついていると、「久し振りに焚き火がしたいなぁ〜」と小林少年。「次の連休に、小山伏さんと南紀に行くんやけど、一緒に行くか」と聞くと、「小山伏さんが行くんやったら安心かなぁ」やと。アチキは信用されてないみたい (~_~;)
母親の反対を押し切って4年振り2度目の沢行きを決心する小林少年。
しかしその翌日、今が真冬である事に気がついて後悔したそうな。アホナヤッチャ。

【タイトル】主役は誰?
【メンバー】小山伏、小林少年、キンゴ
【日程】  2004年1月10日夜発〜12日
【天気】  快晴
【場所】  台高 小口川・滝本本谷
【地図】  紀伊大野(二万五千分の一)

会社帰りに小林少年を拾って家に戻る。一風呂浴びて晩飯を済ませて2人分の装備を用意する。弟と一緒に行くってなことより、新しいネタの材料が現われたことに気分を良くするキンゴであった (^^ゞ
南紀まで行くっちゅうのに、小山伏邸を出発したのが23:30。こりゃぁ向こうに着いたら朝やなぁ (~_~;) 途中で小林少年に運転を代わってもらうと、すぐに寝込んでしまった。・・・・・zzzz「×△○でぇ〜」ん?小林少年が何か言ってる。寝惚け眼で窓の外を見ると街中を走ってる。
おりょりょ! 新宮市まで来てるやないか。私も小山伏さんも眠ってたら、そりゃわからんわナァ (ーー;) 小林君ごめんね。すぐにUターンするが、私はまたまた眠りの底に落ちていく。・・・・・・・・zzzzzzzzz(-.-)
「着いたぞぉ〜!」・・・・・・ん?小山伏さんが何か言ってる。
「テント張れへんのかぁ〜!」・・・・・・・うぅ〜ん、眠たいなぁ〜。
・・・・・・「ここ(車の中)で寝るぅ〜」ムニャムニャ (~_~;)

「朝やぞぉ〜!」・・・・・・・小山伏さんが何か言ってる。
「起きれるかぁ〜!」・・・・・・・小山伏さんがしつこく何か言ってる。
別に起きれるけど・・・・車の外を見ると・・・うわっ寒そう。隣を見ると小林少年が爆睡している。うぅ〜ん、やっぱ寝よ (~_~;)
「もう、9時やぞぉ〜」・・・またまた小山伏さん。きっと寝言を言うてるんや。・・・・・・・もう少し寝よ (^^ゞ
結局起きたのは11時過ぎ。ダラダラと用意をして12:10出発!

左岸の道を進むといきなり20m滝が現われた。広いナメ床に大きな釜を持つ。これが宝竜爆かぁ、中々立派やないの。小林少年も喜んでいる。左岸は壁が立ってるし、ここは右岸の巻きかなぁって考えてると、先に出発していた小山伏さんが「左岸を廻り込んだら壁が立っていて紐が垂れている」と言うのでザックを置いて見に行く。なるほど、確かに壁が立っていて、はるか頭上に朽ちた梯子の残骸が見える。うぅ〜ん、あんまし登りたくないなぁ〜。右岸の方が安全とちゃうかなぁって考えながら戻ると2人がやってきた。やっぱ登るのね (~_~;) 壁の下から上を見上げた小林少年が「げっ! ここ登んの?」と早くもビビリモード。まぁ、ロープもあるこっちゃし、なんとかなるやろ。

巻き上がると、深い大きな釜を持った素晴らしい2段30m。エエ所やなぁ。
巻いてきた滝の落ち口に立って、「ええ眺めやぞぉ〜」と小林少年を呼ぶが、落ち口の半径3m以内には近づかない主義らしい (~_~;) 13:00
晴天の中、左岸のきれいな巻き道を進むが小林少年は遅れがち。

ここから谷は右に左にくねくね曲がり、鋭く右に曲がりこんだ所に釜を持った斜2段12m。 13:40 小山伏さんが左をフリクションを効かして登って行くが、ちょっと嫌らしいワンムーヴ。これは小林少年には無理やろな。
小林少年が「こんなとこ絶対に無理やでぇ〜」と言いながらも渋々取付くが、途中で行き詰まり、足がミシンを踏み出す。小山伏さんの「登って来ぉ〜い」の言葉で移動しかかった途端に足を滑らした。下から見ていた私はヤバイ!と思ったが、小林少年の左手がガバにかかっていて、ぶら下がり状態。「小山伏さぁ〜ん、ザイル投げてぇ〜!」ザイルを掴んだ小林少年はもう大丈夫。
リポDのCMを真似て、下から「ふぁいとぉ〜!」って小林少年に向かって叫ぶが、「いっぱぁ〜つ!って冗談言える気分とちゃうワイ」とご機嫌斜め。
少年が登りきったあと、「おぉ〜い、ザイルぅ〜」と上に叫ぶが「あかんぞぉ〜」と小山伏さん。おいおい、ここでもしも滑ったら深い釜に頭のてっぺんまで浸かる事になるがな。新年早々そんな目には遭いたくない。「もしも滑ったら、そのまま下山するぞぉ〜!」下からギャァギャァ喚くと、「下まで届かんから途中まで登って来いよぉ〜!」と、いけずな小山伏さん (ーー;)
もちろん、ノーテンションでクリアー。でも緊張した。(~_~;)

少し先で谷は左に折れて、3m、釜を持った3mと続くが、この3m滝の下部がアイスクリームをスプーンでえぐったようになっている。中々変っていて面白い。コッペ滝と言うらしいが、コッペてどう言う意味なんかなぁ。14:14

堰堤を過ぎて少し進むと左岸に絶好のテン場。平維盛住居跡となっている。
美男子の維盛がここに住んで、毎日何を感じていたのだろうか。谷の中を吹く風が、維盛の奏でる笛の音を麓の集落まで運んでいたのだろうか。

右からルンゼが入るところで、谷は左に折れて綺麗な幅広7mを懸ける。ミニナイアガラやぁ、夏ならシャワーを浴びて直登やな。滝上は綺麗なナメ斜L5mで、すぐ上で谷は直角に右に曲がりナメ斜L4m。ほんまにくねくね曲がる複雑な地形やなぁ。その後は綺麗なナメ床が続く。14:45 

谷が少し左に折れると二俣。 15:00
さてと、時間も時間やし、ここをテン場に出来なくもないが、どうしたものかと考えていると、小山伏さんは地図上でこの先にある滝記号3つを越えた所まで行こうと言う。うぅ〜ん、この時期やと遅くとも16:00までにはテン場を決めたいんやけど、このメンバーでは、16:00までにそこまで行くのはちと無理なような・・・・・。 まっ、なんとかなるやろ (~_~;)

左俣のゴーロ帯を進むと、末広がりの虹の懸かる綺麗な30m滝。西日に照らされて本当に美しい。15:30 ここは右巻き。滝上15:45
次に出てくるのは、階段状の美しい30m。ほんまに綺麗な谷やなぁ。次々に綺麗な滝が迎えてくれて、飽きる事がない。リハビリには持って来いやわ。
ここは左から巻くんやけど、小林少年がバテ気味。23歳のロン毛の沢ヤが落ち武者に見える。滝上に出ると、小山伏さんがテン場を見つけてた。テント1張りがやっとの所やけど、上出来上出来 )^o^( 
小林少年は限界らしい (~_~;) 16:00

さぁ、 薪集めやぞぉ〜! 小林少年も頑張ってくれる(^_^)
豪勢な焚き火が始まって、小山伏さんの旨い料理に舌鼓を打ちながら、夜がゆっくりと更けていく。途中で少し眠ってしまったが、身体が横に倒れて目が覚める。さぁ、2次会の始まりやでぇ〜!直径3m、炎の高さ2mの盛大な焚き火の前で、時間が足早に過ぎていく。脱サラをして、ミュージシャンとしてメジャーデビューを目指す少年は、この空間で何を感じているのだろうか。
今日1日で何かを掴んだらしく、沢登りを音楽で表現するって言ってたけど、
沢登りのリズムって、どんなんやろか。今度、ライブでも覗きに行ってみようかな。ビジュアル系ってのが、ちと気に入らないが・・・・・・(~_~;)
結局、酒が尽きるまで宴会は続くのであった ^_^; 

次の朝、8:30に起きて焚き火を起こすが、1月の朝は寒い。
10:20出発。両壁が立つ中、3m、CS5mを越えて行くと、綺麗な15m。左を登ると立派な道に出た。滝上は素晴らしいナメ床が続き、皆が思わず歓声を挙げる。11:05 植林の中ナメ床が続くが、右岸が伐採されていて、且つ上流部と言う事もあって非常に明るい。左から細尾谷が入る所で遡行終了。11:20 いやぁ〜、最初から最後まで綺麗な谷ですわ。下山路は右岸の踏み跡を辿って、取水路の上につけられた道を使い、麓に降りる。「こんな道ばっかりやったらエエのになぁ〜」と、小林少年。こんな道ばっかりやったら、沢登りにならんがな・・・・・・(ーー;)

帰りに熊野本宮で初詣。とにかく、怪我だけは無い様にと祈って帰路につく。
ほんまに楽しい沢行きでしたわ。ここは誰にでもお薦めやね (^_^)