【鈴鹿】犬上川・滝洞谷
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記 キンゴ

2002年3月31日

リベンジやぁ〜! どんな手を使ってもリベンジやぁ〜!引っ張り上げてもらってもリベンジやぁ〜!
節操の無いキンゴの奇声が谷中に響く。
ヌンチャクを振り回しながら・・・。 アチョォ〜〜!・・・・・・・・てな気分で行きたいところなんやけど、今の私には無理。
3月に入って2回リハビリ山行に行ったけど、滑落の後遺症なのか心も身体もすっかり怖気づいてしまっている。臆病風を吹き飛ばすには、何回でもここに通うしかないやろな。今回はリベンジの為の勉強山行である。

[日  程]3月31日
[場  所]鈴鹿・犬上川・滝洞谷
[メンバー]BAKU、キンゴ、他3名
[地  図]篠立 (二万五千分の一)

朝7時過ぎに大阪を出発。
9時までに遡行を開始出来れば抜けられるだろうが、9時を過ぎるとちょっとやっかいかな?結局9時40分遡行開始。

熊を捕獲する為の檻を横目で見ながら進み、目の前の堰堤を右から越える。河原を少し進むといきなりゴルジュ!前方には壁が立つ。
流れの無い釜の向こうに枯滝3m。少し戻って左の斜面を登り懸垂で滝上に降り、最初に降りた私は先を急ぐ。とにかく今日は時間が無い。
小滝を2つほどやり過ごすと(BAKUさんのショルダーあり)谷は右に左に折れて、そこに釜を持った枯滝4mが我々の足を止める。左岸に残置ハーケンが3本あるので空身で取り付き全てにアブミをかけていくが、その先が少しいやらしい。被さった壁を乗り越えるのに勇気がいる。被さった壁の上に立ち込むと残置ロープに手が届くので、それを掴んで乗り越える。滝上の残置ハーケンに引っ張ってきたザイルをセットするが、それだけでは心もとないだろうから残置ロープにシュリンゲを掛けて下に投げる。セカンドで登ってきたT君の感想は「こんなん、沢登りとちゃいますよぉ〜、めっちゃ怖いわぁ〜」しかしT君はこの後もっと怖い思いをするのであった。(^^ゞ 
続いて登ってきたBAKUさんに確保を任せて私は先へと進む。佐野さんが私を降ろす為にセットした残置ツールはリベンジの時に回収するつもりやから、わざと残していく。次のCS3mは、ハーケンを1本打ち込んで、それに2本の
シュリンゲを掛けてアブミ代わりに使って乗り越そうと試みるがシュリンゲの長さがチグハグで旨くいかない。仕方がないのでアブミが来るのを待つ。アブミが来るとT君が行きたいと言うので、先に登ってもらって上からシュリンゲを投げてもらう。ラストのKさんに、「ハーケン回収した?」って聞くと、「えっ、残置と違うんかいな」回収する為に戻ったKさんだが、釜に落としてしまったらしい。顔で笑って心で泣いて、人間の出来たキンゴは先へと進む。

河原を少し進むとまたまたゴルジュ。と言ってもこの谷全体がゴルジュみたいなもんやけどね。3m×2のS字クランクは楽勝。小滝(どれも手強い)をいくつかやり過ごして次の6mを左から巻き気味に登って進むと、ついにやってきました井戸底ゴルジュ。前に来た時には簡単そうに見えた7mの滝も、今日は何故か嫌らしく見える。さて!今日の私のお仕事はここでお終い。(^^ゞ
この滝の攻略はKさんにお任せする。「べた打ちで行きまひょか」私に囁いてKさんは滝に取りつく。12:00
アブミ2本を駆使して、Kさんが滝上に出たのが12:40。
トップロープがあれば、ここを登るのに5分もかからない。しかし滝上に出てびっくり! 目の前が壁で行き止まりとなっていて、左から嫌らしいヌメったスラブ滝。なんてっこったい、ここは単なる中間地点なんや。はぁ〜 (ーー;)
「右から巻きましょか」またまたKさんが私に囁く。うぅ〜ん、こちらも怖いけどなぁ。時間は13:30を過ぎているし、おまけに雨が降ってきた。よし!右から巻いて稜線まで登ったろ! そう決めて登ってみるが、すぐに足
が止まる。恐怖の泥付きである。下を覗くと申し分の無い高度感。あかん!こんなとこ、よう行かん。ここはKさんに先行してもらい、ザイルを頼りにゴボウで登り後続を待つが、なかなかやって来ない。立ち木にフィックスされた
ザイルをそのままにして登って行くが、またまた恐怖の泥付きトラバース。
こんな怖い巻きは久し振りや。ここを越えると少しましな所に出て、そのまま稜線を目指してドンドコ登る。コンタで300m位かな?

15:10 台地状のところに出て、やっと昼食。10分位してKさんが登って来て次に後続を待っていたBAKUさんがやって来た。最後のT君が登って来たのが15:40。 よっぽど怖かったらしい。(^^ゞ
ここからは右に下り、植林帯の中の急斜面をズルズル滑りながら降りていくと巡視路に出て林道に繋がる。 16:15
林道に出てから15分で車のデポ地に辿り着く。

滝洞谷は宝箱みたいな谷で、どこもかしこも面白い。リベンジが果たせるのは次の次に来る時かなぁ。すべてトップで行かなければリベンジにはならんもんなぁ。