【台高】宮川・堂倉谷・本谷
HOME 戻る

2001年5月5日〜6日

昨年の10月、今年の4月と、2度も雨で中止になった堂倉谷。
こうなると、早く片付けないと寝覚めが悪い!
BAKU号で大台が原の駐車場に向かうが、途中、ガスで前方が全く見えなくなり、ヒヤヒヤする。
駐車場に着いてから、BAKU号の中で宴会が始まる。
「明日は早起きやでぇ〜」「かまへんかまへ〜ん!」
「そやそやぁ〜!」「飲め飲めぇ〜!」
お正月から、全く進歩が無いなぁ〜 (ーー;)
雨雲が油断している隙を突いて、爆金コンビが暴走する。

[日  程]5月4日夜発〜5月6日
[天  気]曇り時々晴れ
[メンバー]BAKU、キンゴ
[地  図]大杉峡谷、大台ケ原、河合 (二万五千分の一)

AM6:55出発!
重いザックを背負って、ズンズン進んで日出ヶ岳山頂に7:20到着!
あぁ〜しんどぉ〜。 でも雲海が綺麗やぁ。
ここから、長〜い下り道。
始めのうちは、景色を楽しみながら、ゆ〜っくりと下って行くが、だんだん下りにも飽きてきて、走り出す始末(^^ゞ
9:30 堂倉滝の下に到着。
豪壮な滝やなぁ〜、しばし見惚れる。

吊橋を渡って登山道を進み、適当な所で右の笹薮に突っ込む。少し登ると岩壁にぶち当たり、空身で上を偵察に行くが少しヤバイ(ーー;)
これほどポピュラーな谷の取りつきが、こんな所を登る筈が無い!一旦、登山道に戻って先に進むと又、吊橋があって、その上に階段がついている。 おやっ? とりあえず登って行くと、小さな台地状の所に出た。
モノレールが走っているので、沿って進むとガレ場が谷に落ちていて、そこにトラロープが下がっているので、ここを下ると滝の上に降り立った。
10:35 谷に降り立つ! なんやかんやで1時間もかかってもうた。

谷幅いっぱいに流れる水。 しかも勢いが凄い!
「よっしゃぁ!」 気合が入る。
目の前の瀬滝の真中を進むが、左足が流されてヒヤッとして、慎重に登る。
その姿を見たBAKUさんがビビってしまい、四つん這いで登ってくる。
BAKUさん、もっと水の少ない所を登ろうネ (^^ゞ ヤラシイトコロヲ ノボッテタデェ

続くは幅広10mと30m。水量が多くて、凄い迫力! 二つまとめて右から巻く。
次の斜爆も右から小さく巻いて進むと、いくつかの小滝と釜が出てくるが、どれもが深く、引きづり込まれそう。

谷は、右に左にカーブして、大きな釜を持つ斜3段10mは、左をへつってこなすが、なかなかイヤラシイ。
正面に100m位の滝が見える。 登山道を下る途中で見えた滝やなぁ。
でも、これは枝谷っちゅうか、ルンゼっちゅうか、本流ではない。
直角に谷は右に折れて、右から上部に滝を懸けるルンゼを見送ると、斜爆10m。
ここは右を登るが、最後の数メートルがいやらしくて、残置ロープを頼る。
しばらく行くと、アザミ谷出合に到着。13:35

二人の予定では、林道を越えたところで幕営するつもりやったんやけど、冷えと疲労で、私の足の状態が悪いので、ここで幕営。
薪を集めるのに、1時間以上もかけて、やっと焚き火。焚き火ストの私が、大満足の立派な焚き火が出来た。
慣れない食当の私が、寄せ鍋を作る。う〜ん! 美味しい!
何も考えないキンゴは、4人前以上の材料を担いで来たもんやから、普段なら、各々が2人前位はペロっと食べる爆金コンビでさえ、食べきれなかった(^^ゞ
18:30になっても、まだ明るいが、酔いは進行している。
「明日も早起きやでぇ〜」「かまへん、かまへ〜ん!」
「そや、そやぁ〜!」「飲め、飲めぇ〜!」
ホンマに、進歩の無い爆金コンビが暴走する!(^^ゞ

この日、BAKUさんの優しさが心に染みたキンゴでした(^_-)

AM7:00出発! 天気予報では、崩れると言ってたのにもかかわらず、天気がイイ (^O^)
大岩を右から越えて行くとナメ床となり、次の2段10mを超えると、奥七つ釜が、目の前に現れる。 スゴイ!
谷幅いっぱいに流れる水と、右岸の立ちはだかる壁の凄さと、奇景を作る釜の配置。 お見事!  来て良かったぁ〜。
ここまで、渡渉もへつりも困難極まるが、ここに来ればすべて吹っ飛ぶ!

この先、谷は右に折れて大きな釜を持つ斜15mは、左の樹林帯に道を求め、左に滝を持ったルンゼを見送ると釜、7m、3m、釜、ナメ斜L7mと続く。そして目の前に大きな堰堤が立ち塞がる。
右岸のいやらしい岩盤を乗り越えて、ザイルを装備して直上し、ランニングを取りながらトラバースして、堰堤の上に降り立つ。
頭上の木に、5mのシュリンゲを投げ縄で引っ掛けてセルフビレイを取る。
回収する時には、ハンマーを使った(^^ゞ
最後の堰堤の上に飛び降りる所で、BAKUさんが躊躇する。
「キンゴさん、ザイル離さんといてやぁ〜」
離さへんけど、こっちでランニングが取れてないから、落ちたら二人ともヤバイなぁ。
無事通過して、堰堤の上の河原で一服。
しばらく行くと林道が横切る。 10:30

右岸の林道を二俣まで行き、左の谷を進むと左から枝谷が入って、その先正面からルンゼが入って谷は右に折れ、両岸が立つ中CS3m、トユ状3mを越えると右から石楠花谷が入る。
右に枝谷を見送って、7mをやり過ごすとまた両岸が立ち、小滝二つを越える
と谷は直角に右に折れて、5mを過ぎると左にガレ場。
次の2段10mは、左から取りつき途中から右を登る。
ホールドが豊富な12mを越えて3m、斜5m(シャワー)、3m、3m。
次の6mの右を登って3mを越えると、2段30m。
水飛沫を全身に浴びながら右を登り、大岩の下をくぐって左のガリーから抜ける。すぐに3段25m。
左から登るが、途中2〜3歩がなかなか出せない。
真新しい残置ハーケンは、グラグラ。
何とか登ってBAKUさんを呼ぶが、BAKUさんは上の草付きに逃げようとしている。草の横に少し笹が生えていて、それを頼りたいらしい。
草付きの下は、たいがいスラブ壁やから危ないなぁと思うが、BAKUさんなら何とかするやろ。 ゴメン m(__)m
こわばった顔から緊張が解けるのを見て、安全地帯に入ったなぁと、こちらも安心する。
しかし、連爆帯はまだまだ続く。
2段斜15m、4段20m、ナメ30m。次の3段30mはトユ状で、傾斜も緩いので楽勝。(^O^)
ここから7m、ナメ斜L10m、ナメ斜L10m。
連爆帯は、すべてフリーで突破出来たが、やっぱり怖い。
最後はナメ床となり、源流域の二俣に到着。15:15

ここから正木が原に詰め上がりたかったので、BAKUさんに場所を聞くと尾鷲辻と大台ヶ原の駐車場の間にあると教えてくれる。
それならと、左に進み、尾鷲辻に向かう稜線に登って、真新しい東屋のある尾鷲辻に到着。 15:45

ん? 看板を見ると、右に進むと正木が原、真っ直ぐ進むと駐車場。
ちょっと違うんでないかぇ?
「空身で正木が原まで行きましょうか?」と言うBAKUさんに
「もう、ええわ」と答えて駐車場に向かう。
これで、もう一回来なあかん理由が出来たなぁ。

4時過ぎに駐車場にたどり着く。
熱い握手を交わした後、ビールで乾杯!

本当にスケールの大きな谷でした。
水量が多くて難儀したけど、充実感と満足感をたっぷりと味わえました。

今度は夏場に、泳ぎに行きたいなぁ。 (^O^)